(no subject)

やっぱり私は役に立てないのかな。
それ以前に、私が何かの役に立てると自負していたことが間違いだったのかもしれないね。


あの人にも言いたいことがいっぱいあるのに、何て言ったらいいのかわかんない。私の不謹慎な日本語で傷つけてしまうかもしれないから。
あの人にもどうにか元気になってほしいと思うのに、逆効果になりそうで、何て言ったらいいのかわかんない。


そういうキャラじゃないからかな。
人って、他人を自分の決めたイメージの中だけで取り扱う低俗な生き物だよ。
私は、たくさんのそうじゃない人にも恵まれてるけど。
その人がキャラに合わないことをしてたら、「○○らしくない」って言って、他人を否定する。
そしたらその人も、「そっか、これは私のキャラに合わないんだ」って、自分の枠をさらに堅く造り直す。
そうやって、最初にできた枠が狭ければ狭いほど、人の言葉によって、ますます自分で自分の首を絞めることになる。
そういうことを考えない人はいいよ。だんだん周りの人間も、らしくない、って言わなくなるから。
でも、性格は人それぞれだから、辛い人にとっては辛いんだろうね。










私って昔からそうだよ。
真面目に言ってても、顔が真面目じゃないんだって。
真剣に聞いてても、顔が真剣じゃないんだって。
そんなこと言われても、どうしようもないのにね。
そんなこと言うのは、アイツだけだと思ってた。
でも、私が悪かったんだよね。
目が反抗してる。目が嘘をついてる。目が納得してない。目がそう言ってない。目が真剣じゃない。目が怒ってる。目が不満がってる。目が死んでる。目が、目が、目が……


私が演じたときは、そんなこと言わなかったのにね。
おかしな話だよ。


お前に私の一体何がわかると言うんだ？
目を見ただけで何が伝わるんだ？
心の空虚に、何を見出だせるんだ？


あの日から、何も聞こえなくなった。


でも今は、本来あるべき姿に戻りつつある。
主観的には気付かないかもしれないけど、みんなも戻ってる。
よかった。
みんなが優しくなってよかった。


あの時の自分は、荒んでた。
最悪だった。
あれは自分じゃなかったって、言いたい。
みんなごめんね。
嫌な思い、いっぱいさせてしまったよね。
ありえないくらい傷つけてしまったよね。
不謹慎なことばっかり言ってたよね。
結局、何の役にも立てなかったよね。


ごめんね。










だから、今は、誰かの役に立ちたい。